秋季彼岸会法要

お彼岸は春秋の2回やってきますが、秋分の日を中日とした一週間が秋のお彼岸です。
 彼岸とは、正しくは到彼岸(とうひがん)といいます。彼岸は悟りの世界を意味し、此岸(しがん)は迷いの世界を意味します。到彼岸とは、迷いの世界である此岸と彼岸を分かつ川を渡って、悟りの世界に到達することです。
 彼岸の原語は梵語(ぼんご)のパーラミター(波羅蜜:はらみつ)で、完成や成就するという意味があります。此岸から彼岸へと渡る舟にたとえられるものが、六波羅蜜行です。

布施(ふせ) =惜しまず与える、
持戒(じかい)=戒律を尊重する
忍辱(にんにく)=耐え忍ぶ
精進(しょうじん)=正しい努力をする
禅定(ぜんじょう)=精神を統一する
智慧(ちえ)=物事を正しく見つめる

六波羅蜜行はこれらを実践することをいいます。日々の生活の中で六波羅蜜行を実践することで、迷いの世界から悟りの世界に到達することができます。お彼岸にはご先祖さまの供養をとおして六波羅蜜行を実践するために彼岸会法要が行われます。
智積院では秋分の日に、金堂にて秋季彼岸会法要を執り行っています。