冬報恩講(ふゆほうおんこう)
冬報恩講は宗祖・弘法大師(こうぼうだいし)空海(くうかい)の教えを復興された
興教大師(こうぎょうだいし)覚鑁(かくばん)の功績に感謝し、
根来伝来の教えを継承することで、その恩に報いることを目的に行われる法要です。
真言宗中興の祖・興教大師が入滅された12月12日を期して行う
「出仕論義」(12月11日)・「陀羅尼会」(12月11日夕方から12日明朝にかけて)・
「御法事」(12月12日)の3つの法要をあわせて冬報恩講といいます。
「出仕論義」は真言宗の教義について『大日経疏』をもとに毎年、
化主猊下より論題が出題され、問答によって論議する法要です。
「陀羅尼会(だらにえ)」は、罪障消滅(ざいしょうしょうめつ)などで唱えられる
尊勝陀羅尼(そんしょうだらに)を興教大師覚鑁が祀られている
密厳堂(みつごんどう)で、一晩中読誦する法要です。
「御法事(ごほうじ)」は報恩講を締めくくる法要です。
冬報恩講は、金堂を始めとする諸堂伽藍が美しく荘厳され、
冠木門(かぶきもん)から金堂、そして密厳堂への参道両側に提灯が提げられます。
それぞれの法要には全国から多くの僧侶が集まり、
総本山智積院の最も荘厳な行事の一つです。
法要は一般の方もご覧になることができます。
総本山智積院の最も荘厳な行事をぜひ皆さまもご体験ください。