2017年10月:旅行先で災害に遭ったときのために知っておきたいこと

 こんにちは、災害対策室です。

 気候もだんだん涼しくなり、もうすぐ紅葉の季節ですね。旅行の計画を立てている方もいらっしゃると思います。

 今回は旅行先で災害に遭ったときの為の備えについての話です。

 『災害弱者』という言葉をご存知ですか? 災害時に、自力での避難が通常の方より難しく、避難行動に支援を要する人々を指す言葉です。主に障がい者や高齢者、妊婦の方などが挙げられますが、この中に旅行者も含まれます。理由はその場所の地理に疎いということです。

 地理がわからず、知人もおらず、今いる場所にどんな危険が迫っているのかも知り得ないとなると、大変厳しい状況となるでしょう。楽しい旅行で災害に遭うということはなるべくなら想像したくないかもしれませんが、事前に少しでも備えをしておくだけで、状況が大分変ります。旅行前に備えておくのは以下のようなことです。

○自分の情報を記したものを用意しておく

 旅行先で災害に見舞われた際に、役立つのが自分自身を証明するもの(免許書・保険証などの身分証明書)です。お子さんには名前や住所・緊急連絡先などがわかるカードなどを作って持たせると良いでしょう。また、持病がある場合には「必要なお薬」、アレルギーをお持ちの方なら「アレルギー品目」などの必要な情報を書いたカードなども一緒にあると良いでしょう。

○安否確認の方法を共有する

 これは旅行に行くときだけではなく普段から決めておきたい備えです。NTTの「災害用伝言ダイヤル」や、携帯電話のキャリアの「災害用伝言板」などが活用できます。また家族間で連絡が取り合えない場合、親族、友人などの共通の連絡先を通じて安否を伝えるといった方法もあります。

○旅行先の災害発生時のリスクや情報をあらかじめ調べておく

 旅行先の地理的な情報や防災に関する情報も調べておくことも必要です。例えば旅行に行く場所が、海が近く津波の危険性がないか、山などでは土砂崩れの恐れがないかなど、災害のリスクを調べておくことも大事です。

○防災アプリをスマートフォンに入れておく

 スマートフォンをお持ちでしたら、防災アプリを入れておくと非常に助かります。今は様々な防災アプリがあり、発災時にアラート機能で災害の情報を知らせてくれるアプリや、旅行先で交通機関が動かず、泊まるところがなく避難所へ行く必要性がある時のために、現在地から近くの避難所を案内してくれるアプリなどがあります。

 楽しい旅行だからこそ、「もしも」のことを考えて計画することが起こり得る危険から身を守ります。安心して旅行を満喫できるよう、備えを充分にしておきましょう。