2017年 5月:お薬はどのくらい備えるか
こんにちは、災害対策室です。
食料品や生活用品など、様々な備蓄について紹介してきましたが、今回はお薬のお話です。
みなさんは、お薬というとどのようなものを想像しますか?かぜ薬や頭痛薬など、多くの種類があると思います。
お薬の備えで、最も優先度が高いのは持病や慢性疾患の薬です。
東日本大震災の時は、DMAT(災害時派遣医療チーム)・JMAT(日本医師会災害医療チーム)の多く医療のチームが迅速に被災地に向かい、医療支援を始めたそうです。ただ、高血圧や糖尿病のような慢性疾患のある方に関しては、DMAT・JMAT等が到着しても、薬を適切に手に入れられるとは限りません。
大規模災害の発生後、しばらくの間は医療品の供給が滞る可能性があり、特に被災地では入手が困難になり、確実に入手できるようになるまでには時間がかかります。慢性疾患は、薬が2日ほど切れるだけで病状が悪化することがあります。持病または慢性疾患があり医師から処方された薬は、最低3日分から7日分は備えておく必要があるでしょう。あわせて、お薬手帳をいつも持ち歩くか、スマホか携帯電話のカメラ機能でお薬手帳の明細を撮影して保管しておけば、災害時はもちろん旅先で急に持病が悪化したときなどに、治療内容や必要な薬を医師に説明する助けになります。
また、大規模災害で想定される避難所生活をしている時に患う可能性の高い病気の薬も備えておくと安心です。いつもと違う環境下におかれるとストレスも大きく、また衛生環境や栄養状態も悪いことが想定されるので、体調を崩すこともあります。かぜ薬や頭痛薬の他に胃腸薬や目薬なども、ドラッグストアなどで購入し、1~2週間分くらい普段からストックしておきましょう。薬も食料などと同じく、使用期限がありますので、時々チェックすることも大事です。