2017年 1月:枕元に置いておきたい防災グッズ~就寝時の被災に備える~
こんにちは。災害対策室です。最近朝晩が冷えますね。朝起きて、布団から出るのにかなりの覚悟と気合がいる人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな就寝時に地震があった時などに備えておくべき「枕元防災セット」の紹介です。
今まで外出時の備え、日常生活での「非常持ち出し袋」の備えなど様々なシーンを想定して防災対策を紹介してきましたが、災害はいつどこで発生し、被災するかわからないからです。1995年(平成7年)の1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、発生時刻が5時46分と早朝であり、まだ眠っている人も多かったと思われます。就寝中に地震が起きたら、周りはどうなるでしょうか。電気は消え、家具やインテリア等は倒れ、窓ガラスや壁が割れて床には破片が散乱しているかもしれません。そんな状況の中を就寝時の姿で行動するのは大変危険です。そのため、最小限必要な用具を枕元に置いておくことで屋内を安全に移動し、避難できるようにしておきましょう。
用意してほしい用具は下記のものです。
■懐中電灯(小型のものでよい)
夜中に地震が発生し停電が起こると、部屋は真っ暗闇となりますので、周囲の確認が困難です。非常持ち出し袋に懐中電灯を備えていたとしても、そこにたどりつくまでに灯りが必要となります。その灯りとして小型の懐中電灯が枕元にあると良いでしょう。
■スリッパ(折り畳みスリッパ)
ガラスなどの破片が散らばっていたり、物が散乱しているところを素足で歩くのは危険であり、怪我の恐れがあります。足元の安全を確保するため、履物が不可欠です。なおスニーカーなどの靴も良いのですが、今回は枕元に置いておくことを考え、スリッパ(折り畳み)を紹介しました。
■軍手
地震の揺れにより、ドアがゆがんだり家具が倒れて脱出口をふさいだりする可能性があります。それらをどける時の手の保護のために軍手が必要です。手のひらの部分にゴムなどの滑り止めがついているものが望ましいです。
■笛
もし地震により部屋に閉じ込められたり、家具などの下敷きになって身動きが取れないときに、助けを呼ぶために使います。大きな声で叫び続けると体力を消耗しますし、怪我などで助けを呼ぶことができなくなることも考えられます。少しの体力でも大きな音が出せる笛で居場所を知らせ、救助を求めることが効果的です。
■枕元防災用具をまとめて入れておく袋や入れ物
ポーチなどに紹介した用具をまとめて入れておき、地震の揺れでの道具の散乱を防ぎます。
これらは地震の揺れなどにより、家の中が散乱し足の踏み場もないような状況に陥った時に必要となります。これを布団の中にいる状態から手が届く範囲、例えばベッド脇の物入れや引き出しに入れたり、手すりなどに紐で縛り付けておいたりすると安心です。あるいは敷き布団とマットレスの間に挟む、布団の下敷きにしてしまう、枕の中に入れてしまうという方法も有効です。
「ここにもあそこにも備えをするということが億劫…」と感じるかもしれません。いざという時に何も備えがなく慌てるよりも、いつも備え安心感を持っている方が、緊急時に心の余裕を持て冷静な判断をすることができます。それが自分の身を確実に守ることにつながると思いませんか?自分が被災者となった時に自分を守るため、是非備えてください。