2015年 2月:非常用毛布について―どれくらい寒さをしのげるか?―
こんにちは、災害対策室です。
寒い日が続きますね。冷え込んだ朝は起きた時に布団から出るのが苦痛で、つい二度寝をしてしまいます。枕元の時計を見て慌てて出勤の準備なんてこともしばしば…気を付けます。
さて、今回は寒い冬に不可欠な防災用品についてのお話です。
例えば真冬に災害が起こり、避難所を頼ることになったとします。電気・ガスが止まってしまった場合、エアコン・電気ストーブなどの暖房は使えません。石油ストーブがあったとしても、室内が充分に暖まるかわからず、寒い状態の中で過ごさねばなりません。
震えながら寒さに耐えるのは精神的にも体力的にも苦痛ですし、子供や高齢者は、低体温症が心配されます。
そのような事態の時のために、最近公共施設などでは「非常用毛布」を備蓄しているところが増えています。
「非常用毛布ってどんなもの?」
家には布団がありますし、非常用の毛布といってもピンとこない方も多いと思います。
今回は非常用毛布の一つ「災害備蓄用毛布 不織布毛布」を紹介します。
アルミのパッケージに圧縮されて入っています。大きさは縦横30㎝位、厚み3.5cm位でコンパクトです。中身はというと
畳一畳より少し広いくらいの大きさの毛布が出てきました。
これだけの大きさがあれば、大人が羽織ったり横になった時にかけるのに充分そうですね。
しかし見た目は「毛布」という感じではないので、本当にこれは毛布として機能するのだろうか…と若干疑問を抱きます。不織布の間にビニールシートが入っていて、風を通しません。ウインドブレーカーのような感じです。念のため、暖房が一切効いていない部屋を借りて、実際に使用してみることにしました。
体格の大きい人にも充分なサイズか確かめるため、事務所で一番背の高い職員にモデルになってもらい、横になってもらいました。
この日は気温が2℃。外には雪が降っており室内でもかなり寒いです。
さて、使い心地はどうでしょうか。
「あっ、意外と暖かいです。」
彼の身長は187cmほどありますが、足を延ばしてもすっぽり体を包んでくれました。
私も10分ほど使ってみたところ、じんわりと暖かく、充分なサイズなので暖かさが隙間から逃げることもありませんでした。少しゴワゴワした感じは少し気になりますが、毛布として充分に機能しました。
毛布が一枚あるだけで、心も体も休まり方が大分違います。私は3.11の時事務所で一晩過ごしたのですが、暖房は動いていたのですが寝るにも体にかけるものがなく、寒くて充分に休めなかった経験があります。避難所になる可能性がある場所に限らず、会社など普段寝泊まりをしない所でも、いざという時のために備蓄しておくと良いのではないでしょうか。
次回は津波被害から見た教訓についてお話ししたいと思います。