第6回智積院写真コンテスト結果発表
「第6回智積院写真コンテスト」に多数のご応募をいただきましてありがとうございました。
厳正なる審査の結果、以下の方々が入選されました。
特別審査員のビジュアルアーツ専門学校 前学校長 村中修氏の選評と併せてご覧ください。
総評
今回も力作をお寄せいただきありとうございました。毎年紅葉を題材とした作品が多かったのですが、本年は梅の写真も多く寄せられました。また不動堂横の池を初め、水鏡をテーマにされた方が多かったように思います。そして何よりも「光」が印象的な作品が多く寄せられ、この不安な時代に皆様が一条の光を求められたように感じました。光が印象的なもの、撮影者の願いや思いの感じられる作品を中心に選ばせていただきました。
入選作品
最優秀賞
矢延直樹「もうすぐ春」
白梅の枝にとまったメジロを的確に捉えられています。良いワンポイントになりました。また白梅の花がやや少しブレていることが風を感じさせ、背景の金堂の朱色と五色幕も全体に彩りを添えて春の訪れを感じさせます。
優秀賞
りー「刹那のきらめき」
紅葉は逆光で透けると、さらに鮮やかに発色します。まさに燃えるような紅葉を見事に捉えられました。
輝く太陽とシルエットとしての鐘楼の対比もダイナミックです。
優秀賞
中澤俊之「暁の陀羅尼会」
提灯と白み始めた空を背景に浮かび上がる金堂によって、厳粛で神秘的な祈りの空間を見事に表現されています。
時間と共に空の明るさは変化するので、提灯や金堂内の明かりとのバランスが難しい撮影です。
特別賞
満井祐介「家族で春を待つ」
満開の花の元、暖かな日差しの中の母子が子供への愛情と家族の幸せを感じさせる良い一瞬を捉えられました。
背景の紅梅、金堂も母子を引き立て、見守ってくれているようです。
奨励賞
ぽんぽんやま「光の春」
早春の朝の凜とした空気の中に朝日が輝き、陽のぬくもりが感じられます。光に包まれ金堂に向かう僧侶が満開の紅梅と良いコントラストを成し、物語を感じさせます。
奨励賞
大坪由美子「五色の波紋」
今回は水鏡をテーマとした作品が多く寄せられました。この作品は白鷺から広がる円形の波紋と、
さざ波が作り出す色彩のハーモニーの組み合わせが秀逸です。静けさの中に動感を感じます。
奨励賞
タカツカカズキ「夜長のひと時」
観月会での一枚でしょうか。手水鉢に生けられた秋の花々と、暮れなずむ名勝庭園とのコラボレーションがすばらしい一枚です。
佳作
飯尾正弘「紅葉色に染まる五色幕」
望遠レンズを使った前ボケと後ボケが美しい作品です。左右の紅葉と背景のバランスが良く考えられています。
佳作
山田茉衣「日本の豊かな自然色」
夕陽と青空の対比がすばらしく、自然の雄大さを感じる作品となりました。
家路を急ぐかのような鳥も二羽飛んでおり、秋の夕暮れが良く表現されています。
佳作
小谷佳予子「千秋万歳」
美しく紅葉した秋の名勝庭園を見るカップル。ほのぼのとした作品です。いわゆる額縁写真ですが、鴨居の障子や柱、そして畳が奥行きを感じさせる良いアクセントになっています。
入選作品の展示は、令和4年3月下旬まで
総本山智積院 大書院 鞘の間で展示いたします。
入選作品のほか、全応募作品をデジタルフォトフレームにてスライド展示いたします。
尚、令和3年3月1日から「第7回智積院写真コンテスト」を開催しております。
たくさんのご応募お待ちしております。