2015年 5月:わが家の備え―家具の固定・配置による対策―

こんにちは。災害対策室です。今回は家具の固定や配置についてのお話です。
 阪神・淡路大震災で怪我をした人の原因の46%を占めるものが何か知っていますか?
 それは家具などの転倒・落下によるものです。大きな地震では、たとえ建物に被害がなくても家具の転倒や散乱によって、逃げ遅れたり怪我を負うことがあります。家具を固定することも重要な地震対策です。
 最近はホームセンターなどでL字金具や耐震マット等、転倒防止の為のいろいろな器具が並んでおり、購入することができます。
 壁や柱、鴨居(かもい)に器具を木ネジで取り付け、金具、鎖やベルトを使って家具と固定します。この時、壁や柱の丈夫な部分に取り付けることが大事です。壁の板が薄い場合には裏側に桟(さん)が入っている部分を探してネジ止めしてください。

 柱や壁に固定できない場合は、上の写真のように突っ張り棒タイプのものを使うのも効果的です。
 
 家具の配置にも工夫が必要です。部屋の出入り口付近に家具を置くと、転倒や収容物の散乱などによって避難路が遮られたり、扉が開かなくなることがあります。そして長い時間を過ごす寝室は特に注意が必要です。就寝中の無防備なところに地震が起こり、家具が倒れてきたら大変です。本棚やタンス、テレビなどは就寝位置から離すか、倒れる向きを考えて配置しましょう。
 爽やかな季節になり心機一転、部屋の模様替えを考えている人も多いのではないでしょうか。その時、今回のお話を頭の隅に入れて、家具の配置などを考えてもらえればと思います。